新築はもちろんのこと、中古住宅や現住居をリノベーションして新たな生活をはじめるとなると、理想の新居を想像してウキウキした気持ちになりますよね。
ここでは、その「理想の住まい」を実現させるために準備しておきたい3つのことをお伝えします。
1 「理想の住まい」を明確にする
おそらく、大抵の方は自分なりに「理想の住まい」を思い描いているかと思います。でも、それだけでは漠然とし過ぎ。
今現状の住まいにおける良い点・悪い点を具体的に書き出してみてください。
例えば、
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- 子どものサッカーグッズ、泥だらけだから家の中まで入れて欲しくないのよねー。かといって今の玄関は狭くて置く場所がないわ。
- キッチン近くに洗濯機があるから、家事がラクなのよね。
- 和室があるとごろ寝ができてくつろげる!ただ、和室とセットの押入れは大き過ぎ。家族分の布団が収まるサイズで十分なのに。
などなど。
さらに、これらを場所別にまとめておくといいですね。そしてなぜそれが良いのか・悪いのか、理由を分析してみてください。
例えば「今の玄関は狭いので広くしたい」という一つの要望に対して
- 足腰が弱ってきて、靴を脱ぎ履きするのに腰かけが必要だから。と
- サッカーグッズを置けるスペースが必要だから。
では、お悩みポイントが大きく異なります。
もしサッカーグッズを置きたいだけであれば、玄関を広げなくても玄関の外のスペースを利用することで希望が叶えられるかもしれません。
同じ「広い玄関にしたい」という要望も、理由によって解決方法が異なる場合があるんです。
要望だけでなく、その理由を明確に伝えることができれば、設計担当者は単に玄関を広くするだけではなく、邪魔にならない腰掛けや、通気性の良い場所を確保してサッカーグッズを置けるような提案してくれるはず。
(大抵の場合、サッカーシューズは臭いですからね)
2 暮らしから考える間取りと収納
新居での生活を検討する時、間取りを見ながら「ここにはこの向きでテーブルを置いて、この辺にソファを置いて・・・」と、家具の配置をイメージしますよね。そして、収納家具の食器棚や本棚など。
でも見落としがちなのが、収納するモノ。
多くの方は「家」の外枠から考えていくのですが、どんな生活をしているのか「自分たちの暮らし方」から考えていく方が、より良い住まいを作ることができるんです。
動線確認
まずは設計段階の間取りと照らし合わせて、日頃どんな動きをしているのか、家族それぞれの行動をシミュレーションしましょう。
なるべく同じ時間帯に家族同士の動線が交錯しない間取りになっているといいですね。
物量と収納容量の確認
今現状、自分がどれだけのモノを持っているかご存知ですか?
実は、ほとんどの方は思っているよりもずっと多くのモノをお持ちなんです。
例えば食器棚。
手前に見えるのはほんの一部。奥には、予想以上にたくさんの食器類が入っています。
試しに一度全部出して床に並べてみてください。
食器棚だけで相当量になりますが、その他収納棚や押入れ、納戸など、実際に普段見えない場所のモノも合わせると・・・。
そして新居でも、これらのモノを収める場所が必要になりますので、どこにどれだけのモノをしまうのか、しっかり物量と収納容量を確認しましょう。
モノのオーガナイズ
せっかくお引越しをする機会なので、モノを出したついでにオーガナイズをすることを強くオススメします。
新居では「理想の暮らし」ができると誰もが大きな期待を膨らませます。
が、変わったのは「家」だけだったというのは非常に残念。
「とりあえず持って行っておこう」ではなく、新居でも使うモノ・新居に持ち込みたいモノを選び抜き、理想の暮らしに向けて準備を進めてください。
また、どこで何を使うのか考えた上で、モノの収納場所を決めましょう。
それらのモノが収まるスペースは確保できていますか?
暮らしはじめるとモノは確実に増えていくので、収めた状態が収納の7、8割程度だと余裕があるので安心です。
3 家族間の意見共有
片づけの仕事でお客様のお悩みを伺うと、実は「家」が好きじゃなかったという方がいらっしゃいます。
「私が選んだ家じゃない」とか「私の意見が反映された家じゃない」など、家づくり・家選びに参加できなかったために家そのものが好きではなく、いくら片づけてもお悩みが解決できないお宅をたくさん見てきました。
既存の住宅ではある程度仕方ないかもしれませんが、リノベーションは家の構造と予算の許す限り、間取りや収納を自由に変更できるチャンス!
自分たちが「好きな家」にすることができます。
ここで気をつけていただきたいのは、家族間で意見を共有すること。
同じ家族でも、家に対する理想は異なる場合があります。
個々の部屋は使う人の意見を尊重するとしても、共有部分は家族全員の意見をすり合わせて、何を優先するのかまとめておきましょう。
そこに住まう家族みんなが、心地よく暮らせるように。
新築・リノベーションをする時は、決めなくてはならないことが山ほどありますが、上記3つのことも念頭に入れておいてください。
完成してから後悔しないように、着工までに余裕をもって準備してくださいね。
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