先日、インテリアライフスタイル展に行ってきました。
今回は会場で開催されるトークイベントにも参加。IDEEバイヤーの大島忠智さんの『IDEEが目指す暮らしの提案』を拝聴しました。
大島さんを知ったのは、NHKの番組『世界は欲しいモノにあふれてる』でお見かけしたのがきっかけ。
買い付けの様子がめちゃくちゃ楽しそうなのと、IDEEの(大島さんの?)求めるモノが私の好みということで、どんなお話を聞かせていただけるのかとても興味がありました。
講演者としての紹介は「バイヤー」となっていましたが、商品の買い付けを行なっているだけでなく、企画立案やイベント開催、ウェブでの発信など、とても幅広いお仕事をなさっているそうです。
気軽に楽しめるインテリアアイテム
IDEEでは家具の他、暮らしにまつわるいろいろなアイテムを取り扱っていますが、今回のトークイベントで取り上げられたのはテキスタイルについて。
「家具は一生のうちに何度も買う物ではないけれど、テキスタイルはもっと気軽に楽しめるアイテムなんですよ」というお話でした。
確かに家具とは違って、価格や大きさの面でもチャレンジしやすいですよね。季節ごとに変えてインテリアを楽しむにはもってこいのアイテムなんです。
大島さんによると、使わない時は壁にタペストリーとして飾っておくのもオススメとのこと。
なるほど。
わざわざアートを別に用意して飾らなくても、他の用途で使っていたテキスタイルを壁面に掛けたら、また違った感じで楽しめますね。
馴染みが薄いテキスタイル文化
でも、テキスタイルを使ってさりげなく飾るというのは慣れが必要で、なかなか難しいなと感じる方も多いのでは?
そもそも、日本家屋ではもともと布を使うという文化はほとんど無く、明治以降の欧米化とともに始まったもの。テキスタイルをインテリアとして飾る歴史は非常に浅いんです。
それに比べて欧米ではカーテン、クッション、ソファや椅子の張り地など、古くから様々なテキスタイルが使われています。
我々日本人が美術品として位置付けるタペストリーも、壁を飾るインテリアアイテムというだけではなく、欧米の石造りの建物では壁の断熱の役割を果たす機能的な物なんです。
このことは、昔訪れたアイルランドのとあるお城で、ガイドしてくれた方が教えてくれました。お城の名前は忘れてしまいましたが、タペストリーの機能を体感できるほど寒々しい建物だったのを覚えています。
お城イメージ
憧れの「丁寧な暮らし」
私はテキスタイル・ファブリック自体をあまり持っていません。正直、積極的に取り入れようという思いもありませんでした。
性格的にモノに機能を求めがちなので、無くても困らないモノは買わないタイプ。なんとなく埃をかぶってしまいそうだし、お手入れが面倒そうだし・・・、と考えると「飾る」ことにハードルを感じてしまうんです。
でも、この手間を省こうとするのが私の悪いクセ。
私が憧れる「丁寧な暮らし」は、この手間も含めて楽しむからこそ「豊かな暮らし」につながっていくんですよね。
今回の大島さんのお話で、一つのアイテムも使い方次第でいろいろなシーンを楽しむことができることがわかったので、テキスタイルにも目を向けてみようと思いました。
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